
残留磁束密度と保持力がとても強力
先にでた3種類の磁石について簡単に説明すると、まず、希土類磁 石の大きな特徴は、残留磁束密度と保持力がとても強力という点です。磁気が強力なので、小型 化して使用できるので、ヘッドホンなどに使用されています。
磁石はみんな知っていますが、詳しい知識をお持ちの方は少ないですよね。ここではそんな磁石の上級者の知識をいつくかご紹介していきますので、ご参考にしてもらえれば幸いです。日頃当たり前に使っている磁石ですが、その詳しい知識をみにつけて磁石の魅力を知りましょう!
まず、磁石の種類は、大別して三種類あることを知って おきましょう。その種類は、希土類磁石、フェライ ト磁石、アルニコ磁石です。ここからまたさらに細かく種類が分かれているのですが、今回は希土類 磁石に属するネオジュウム磁石、サマリウムコバルト磁石、フェライト磁石、アルニコ磁石について ご紹介したいと思います。種類は豊富にありますが、それぞれに 特性があり、上級者の方はそれぞれの磁石の詳細な知識をもっています。

残留磁束密度と保持力がとても強力
先にでた3種類の磁石について簡単に説明すると、まず、希土類磁 石の大きな特徴は、残留磁束密度と保持力がとても強力という点です。磁気が強力なので、小型 化して使用できるので、ヘッドホンなどに使用されています。

磁石は、それぞれに特性がある
フェライト磁石は、磁束密度が小さいという特性があります。焼結磁石のため 耐酸性などに優れているものの、割れやすい、というのも特性です。アルニコ磁石も、磁束密度が高くて強力だと いう特性があります。このように磁石は、それぞれに特性をもっており、その特性に沿って、用途に合わせた 使い方をしていくわけです。間違った使い方をすると磁石が壊れたりケガをすることもあります。

さて、フェライト磁石は、 酸化鉄を主原料にしてストロンチウム、バリウム、などの成分を微量に加え焼き固めた後、粒子状にしたものを 成形して焼結することでフェライト磁石になります。
ちなみに、磁石を焼結させて作る方法は窯業製品に分類され、フェライト磁石も、 窯業製品のひとつになります。
熱による減磁が大きい磁石フェライト磁石のその長所と用途例をを挙げると、焼結磁石なので、耐 腐性・耐酸化性にとても優れており、磁気保持力が高く減磁しにくいので、安定していて、規格品やロットがまとまっ た時にもっとも安い磁石になります。
また、フェライト磁石は熱による減磁が大きい磁石です。100度を超えると磁力がかなり下がり、200度では磁力は半分になります。ただ、200度までから常温に復帰すると元の磁力をほ とんど取り戻します。また、異方性は特定方向に強力なフェライト磁石ですが、他方向には磁力が発揮できないという点があります。 またフェライト磁石等方性は異方性と比較すると磁力は弱まりますが、どの方向にも等しく磁力がでます。 このような特性を活かし、フェライト磁石はモーターの高性能や省エネ化、コンパクト化などに貢献しています。今はエコの時代でエコを考えないと時代に取り残されますので、この開発は急速にこれからも進むと考えられます。

次にサマリウムコバルト磁石についてです。磁石としてのサマ リウムはその歴史が長く、当然今でも使われています。残留磁束密度や保持力の温度係数が小さいく、優れた熱安定性や耐食性面があるることが特徴の種類です。
このサマリウムコバルト磁石は、いったいどのようなシーンで使われているのでしょうか。用途の一例の 上級知識をと紹介致します。まず、用途のひとつとして回転機器がありますね。各種モーターや、 小型発電機として使われています。
用途も広く、応用機器としても使用サマリウムコバルト磁石は、他にもさまざまな用途があります。 音響機器に関連した、スピーカーやマイクロフォン、ピックアップ。そ してとても身近な存在である、イヤホンなどにも使われている磁石です。
サマリウムコバルト磁石は用途も広く、応用機器としても使用されています。マグネ ットカップリング、そして電子ロック、なんと健康機器などにも使われているのです。ただ、短所として、水分が多く研 磨されている状態では低温度でも発火する可能性があるので注意する必要な種類です。 用途が広くメリットが大きいサマリウムコバルト磁石ですが、発火しやすいというデメリットもあるのです。 上級者の方からすれば当たり前の常識でも初級や中級の方は知らずに大変な 事故になることもあるのです。知識を持った上級者でも事故を起こしてしまうことがあるので、それ以外の方は要注意です。 取扱をしないといけない場合は、知識が少ない人は必ず上級者の立ち合いの元で行うようにしましょう。 大きなケガをださないように、初心者を導いてくれる上級者の存在は必ず必要なのです。磁石といえば、小さなものばかり想像してしまいますが、 ちょっと取扱いを間違っただけで本当に大ケガになることもあるのです。日常で考える磁石とはかけ離れ、最悪の場合、火災や 命の危険すら招きかねません。必要であればプロの指導の下に磁石を扱うくらいの注意を払いましょう。種類によっても磁石は さまざまな特徴の違いがあるので、それぞれの知識が必要です。
次にネオジュウム磁石のさまざまな特徴や利用法をみてみましょう。まずはネオジュウム磁石の特徴です。ネオジュウム磁石には、磁束密度が高いという特徴があり、磁力の温度変化が激しく機械的に壊れやすいという特徴もあります。また、サビやすいという欠点があるので、ニッケルでメッキされることが多いです。

また、ネオジュウム磁石のキュリー温度は約310℃とされています。ネオジュウム磁石は磁力が非常に強いという特徴もがあるため、ハードディスクドライブやCDプレーヤーなどの製品に利用されています。私たちの身近なものでいうと、携帯電話などにも使用されています。ネオジウム磁石は様々な種類がある磁石、永久磁石と 呼ばれているのですが、その中で最も強力な磁石といわれています。
手袋をはめておくなど、小さな配慮が必要ただ、ネオジュウム磁石を取り扱う際には注意が必要なもの上級知識として知っておきましょう。たった数センチの大きさでも、10kg以上の吸着力があります。吸着力が強いのも、特徴のひとつですが、反対に、扱う際には、決して指などを挟まないようにする必要があります。手袋をはめておくなど、小さな配慮が必要です。

またネオジュウム磁石は酸素と反応性が高く、磁石の結晶粒を小さくすると空気に当たって面積 が増えるので自然発火することもあり、酸素を除去した状態で製造しなければいけません。専門用語も多く理解しずらいですが、このくらいは磁石系の仕事についている人には常識です。
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次にアルニコ磁石についてです。まず基本的に先にでたサマリウムコバルト磁石やネオジュウム磁石とほぼ同じ程度の強力な磁力があり、地球の磁場の約3000倍にあたる15000ガウスの磁束密度を持っています。
アルニコ磁石の用途の基本は、 電動機やセンサなどに主に使われます。アルニコ磁石の用途で変わった使い方で、5cm位の棒状の形にして牛に飲のませて第3胃内 の針金等の鉄片を束状に吸着させて牛の創傷性心膜炎を予防に使われることがあります。 このように磁石は単に物にくっつけるだけでなく動物の病気の予防にも使われます。 磁石が病気予防に使われているとはすごいですよね。

丸棒の形にすると磁力を得るのに有利
さて、このアルニコ磁石の用途として、この磁石はよくスピーカーユニットにも使われます。スピーカーユニットに使われるアルニコ磁石は丸棒の形で、帯状の軟磁性体材料を四角の形に折り曲げ、くびき穴を作っ たヨークとこのくびき穴の中の丸棒の形のセンターポールにつけています。
また、以前はフェライト磁石が使われていることが多かったのですが、アルニコ磁石を長くし、 先に説明のとおり、丸棒の形にすると磁力を得るのに有利という点があります。また、保持力を高くするという理由でも磁石を長くしなければいけません。さらに、磁場がヨークで閉じ込められるので、ユニットが小さくでき、ブラウン管への影響も小さくなるのもアルニコ磁石をスピーカーユニットへ使用する利点です。 アルコニ磁石がこのように使用されるようになったことも知識としてまず必要です。実践の場でしか得られない知識も ありますがそのような所まで身につけて初めてエキスパートと言えます。頭に入れる知識だけではまだアマチュアで、実践の場で 作業できて初めて上級者と呼べるのです。

磁石の種類とその知識をみてきましたが、磁石の原理自体とても不思議なものです。磁石の原理を説明しようとするとかなりの時間が必要で、しかもどんな上級な知識を持った人でもすべては説明できません。それほど不思議なが磁石です。
先に磁石の原理を上級者でも全ては説明できない、といったのは、実は、今の科学の力でも 、磁石の原理は完全に解明することができていないからです。一言で説明するなら、電気に似た不思議な力、でし ょうか。電気の力に似ているという以上のことは、未だにわかっていないのです。ただ、先の通り、実際の化学でも磁石という存在の原理が解明されていない、というのはまだまだ未知の部分として活用方法がある、という ことにもなります。
磁石の原理について、現時点でわかっている内容で説明するなら、「電磁力が働いている」ということですね。電磁力について説明すると、「電気と磁気の力を合わせて表現したもの」です。もとも と、電気と磁気は別のものとして認識されていました。

しかしマクスウェルの電磁波理論によって、電気も磁気も、同じものであることが判明したのです。 磁石界の常識がこれによってくつがえされた、といっても良いわけです。 磁石の原理は、現代の先端科学ですら、解明されていないのですから、上級者でも全て磁石の原理は説明できませんが、これから先、 磁石の原理が解明され、さらに磁石が発展していき、更に用途が増すことにより、様々な分野で磁石が世の中に役立っていくとよいですね。 これまでご説明した磁石の上級知識がお役にたてると幸いです。最後までお読み頂きありがとうございました。